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BPRはDXの柱

昨今の生成AIの登場など、デジタル技術の進化はさらに加速しています。最新のデジタル技術を活用して企業経営の効率を上げると共に、顧客満足度を高め競争力を上げることがすべての企業にとって最重要課題となっています。そんな課題への取り組みがDXというキーワードで広がりを見せているわけですが、様々な企業がDXに取り組む中で直面していることが一つあります。それは、「企業活動が業務プロセスの塊である」という当たり前すぎる事実です。DXを進めるには業務プロセスの理解と変革、つまり、BPRが必須だということを多くの企業が認識し始めています。

業務プロセスは感情の塊

一方で、企業活動のコアである業務プロセスはデジタル技術進化ほどのスピードで簡単に変更できるものではありません。業務の裏には感情を持った業務担当者がおり、仕事に対する様々な想い、プライド、こだわり、同僚との関係性など、人間的側面が混在しながら業務プロセスが動いているのです。DXプロジェクトの要件定義がまとまらない大きな理由の一つに、この人間的側面のときほぐしを十分に行えず、ボトルネックとなってプロジェクトが進まないケースが多いのです。人間的側面の存在を無視し、業務プロセスを機械の部品のように扱えば、必ず改革の過程で問題が生じることになります。「プロセスは単なる手順なのだから、全て合理的にすれば良い」、これこそがDXプロジェクト炎上の原因となっている例を当社はいくつも見てきました。

社員中心にBPRを考える重要性

業務プロセスに感情を込めながら、つまり業務担当者の想いを汲み取りながらどうBPRを進めるのか、それに対する我々の答えが当社が推進しているBPRワークショップです。社員同士の対話を通じて、共感、チームワーク、創造性を発揮する社員が主役のBPRです。部門横断的な関係者同士の対話を重視しながら、業務担当者のニーズ踏まえつつも合理的な業務のあり方を関係者自らが考え、新たな業務プロセスを創造します。自ら考え、自由にみんなで話し合うから、過去のやり方にこだわらない創造的な発想やチャレンジングなアクションも出しやすくなるのです。

DXのスタートはワークショップ型の対話から

ユーザーにとって納得感のあるBPRが進めば、あとはデジタル技術の活用を考えるだけです。DXを加速するためには、業務プロセスに対するワークショップ型の対話をスタート地点とし、従業員の共感と創造性をベースに変革の方向性を明確化することが、ビジネスにおけるデジタル技術の活用、つまりDXプロジェクトの成功に不可欠だと弊社は考えています。

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